◇天和1年 辛酉 1681 素堂40才
◇天和1年 辛酉 1681 素堂40才俳壇…一月、信徳ら『七百五十韻』に呼応して、七月、芭蕉ら『俳諧次韻』刊。十一月、来山『八百五十韻』刊。以後来山、大阪俳壇で確固たる地位を築く。 ▽素堂附句、三月、『ほのぼの立』高政編。芭蕉入集句と素堂の附句について。枯枝に烏のとまりたけり秋のくれ はせを鍬かたげ行霧の遠里...
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素堂の俳諧論 素堂(信章)がいつ頃から俳諧を始めたかは明確な資料を持たないが、寛文七年(1667)二十六才の時に貞門俳諧師、伊勢の春陽軒加友の俳諧撰集『伊勢踊』が初出である。...
View Article素堂、芭蕉にさきがけ「不易流行」を唱える
素堂、芭蕉にさきがけ「不易流行」を唱える 素堂…… 十一月、其角の『続虚栗』に序文を与える。発句五、入集。 風月の吟たえずして、しかもゝとの趣向にあらず。 たれかいふ、風とるべく影をひろふべくば、道に入るべしと。 此詞いたり過て、心わきがたし。ある人来りて、今やうの狂句をかたり 出しに、風雲の物のかたちあるがごとく、水月の又のかげをなすに似...
View Article元禄五年(1692)著。 素堂翁 五十歳。
元禄五年(1692)著。 素堂翁 五十歳。『三日月日記』 我友芭蕉の翁、月にふけりて、いつとはわかぬものから、ことに秋を待わたりて、求めなし。 あるときは敦賀の津にありて、越の海にさまよひ、其さきの秋は、石山の高根にしはし庵をむすひて、琵琶湖の月を詠し、二とせ三とせをへたてて、此郷の秋と共にあふならし。...
View Article素堂歌文(出典未詳) 総武之間かつしかの隠士
素堂歌文(出典未詳)津山の住推柳子のもとへ赤井氏より我友芭蕉の翁か絵かきて、みつから賛せるを送らせたまふに、二月中句瓜をすゝむといふ唐哥の心をとりて句につらね、報せられしを、感吟にたえす、予をしてこれに申せとの仰ことあるにより、金玉の声に瓦石をもつて答ふるならし。 いつはらぬはせをの絵とやきさらきの 瓜の花見て心うこかす 総武之間かつしかの隠士 素堂稿...
View Article江戸幕閣大活躍 甲斐祖、土屋右衛門昌常
新井白石『折たく紫の記』土屋民部と新井白石について 柳沢吉保の事について記されている箇所があるということで、紐解いてみると、そこには武田滅亡の際に獅子粉塵の活躍した土屋右衛門尉昌恒のこと、その後土屋家について記してあるのを見て、白石と甲斐の関係に何か因縁深いもの感じた。...
View Article素堂が親しんだ 儒官たちの動向
『厳有公記』 儒学関係記載事項一部加筆 ◇ 延宝三年(1675) *◎ 四月二十日、林春常(鳳岡)信篤、春東(晋軒 林読耕齊の子)等、法会の記作る。◇ 延宝七年(1679)◇ 延宝八年(1680)*◎ 二月四日、林耕文院春勝隠居、子春常継ぐ。*◎ 二十六日、四代将軍家綱の葬礼を行ふ。石蓋の銘は。人見友元之を書す。** 庚申五月五日、厳有公疾劇なり、継嗣未だ定まらず館林宰相綱吉卿を召て養子とす。*〇...
View Article**山口素堂 古式之百韻**貞享二年(1685)
**古式之百韻**貞享二年(1685)『日本俳書大系』芭蕉一代集 上巻 一部加筆 古式之百韻とは清水連歌の事で、表十句、名残の表六句で百韻の表及び名残の裏とも各八句なると相違して居る。尾花澤の鈴木清風が江戸に於いて貞享二年六月芭蕉からその制式伝授を受け後、門人芝嵐に授興し、芝嵐の孫其日庵尺艾が享和三年正月『芭蕉翁古式之俳譜』といふ書名で、京都橘治から出版したのである。 貞享二年六月二日...
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稲津祇空と素堂*享保20年(1735)とくとくの句合 祇空 祇空により編集。附録に馬光との歌仙。素堂と知幾の俳漢五十韻二巻。 素堂の句を立句とした歌仙二巻掲載。*元文元年(1736)二夜歌仙 祇空・祇雲 素堂句掲載。*寛保4年(1744)句餞別 稲津祇空 素堂発句、詩文入集。 *享保20年以降 『くち葉』稲津祇空遺句集享保...
View Article素堂と芭蕉『和漢俳諧』八月満尾。
素堂と芭蕉『和漢俳諧』八月満尾。支孝編『三日月日記』 (享保十五年刊所集) 納涼の折々いひ捨てたる和漢、月の前にしてみたしむ。破風口に日かげや弱る夕すゞみ 芭蕉煎茶蝿避烟 素堂合歓醒馬上 素堂かさなる小田の水落すなり 芭蕉月代見金気 素堂露繁添玉涎 素堂張旭がもの書きなぐる醉の中 芭蕉幢を左右に分るむら竹...
View Article忘年書懐 素堂亭
忘年書懐 素堂亭 節季候節季候を雀のわらふ出立かな 芭蕉 餅春 餅つきやあがりかねたる鶏の泊屋 嵐蘭 衣配 文箱の先模様見る衣くばり 曾良 佛名 佛名や饅頭は香の薄けぶり 酒堂 歳暮 腹中んも反古見はけん年のくれ 素堂 余興 としわすれ盃に桃の花書ン 酒堂 膝にのせたる琵琶のこがらし 素堂 宵の月よく寝る客に宿かして...
View Article山口素堂 芭蕉庵十三夜 素堂亭十日菊
**素堂亭十日菊** 貞享五戊辰菊月仲旬 蓮池の主翁(素堂)又菊を愛す。きのふは廬山の宴をひらき、けふはその酒のあまりをすゝめて、獨吟(狂吟)のたはふれとなす。なを思ふ、明年誰か、すこやかならん事を いざよひのいづれも今朝の残る菊 はせを残菊はまことの菊の終りかな 路通咲事もさのみいそがじ宿の菊 越人昨日より朝霧ふかし菊畠...
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