$ 0 0 ❖ 元宝荘子序世に日光邯鄲((河北省、趙の旧都))の枕と況して草楮(こうぞ)僅十二三葉に、常憲院殿綱吉公の御事を語る物有り、又寛延(元年1748~三年1750)のころ浪華隠士岡毛計となん云者此を冊補して七巻とす、今粤(ここ)に載る処は、毛計が臆見を較正(校正)し、且俚詞迂遠を除き、其大旨を述るのみ、奥秘に於いては、孰(いずれ)か是をしらんや、恐れみ慎みて、毫(コウ わずか)を可□(?閣)物也、唯元禄の間の怪しの夢物語なれば、仮に元寶荘子と題す、安永四乙末年(1755)如月既望