○下里知足伝来書留 市中より東叡山の麓に家を移せし頃。
秋 市中より上野不忍の他のほとりに移り隠棲する。
☆桃青両吟発句脇二組 三吟三物一組。
・鮭の時宿は豆腐の両夜哉 素堂
茶に煙草にも蘭の移り香 芭蕉
・塔高し梢の秋の嵐より 素堂
そぞろ寒けき池の見わたし 夷宅
一羽二羽鳥はあれども声もなし 芭蕉
張抜の猫も知る也今朝の秋 芭蕉
・七つになる子文月の歌 素堂
▽素堂と名乗るのは翌年から、芭蕉は三四年後に、桃青から芭蕉へ。