人を挙ぐるには、すべからく退を好む者を挙ぐべし 張詠
『人を動かす 名言・逸話 大集成』監修鈴木健二氏・篠沢秀夫氏
朱子が編んだ 『宋名臣言行録』にある。進取の気に富む才気走った人材ばかりが登用されたのを、長詠がいさめた。むしろ人を登用するときには、自分から売り込んでくる人物よりも仕官を望んでいないような人物を採用したほうがよい。そのような人物であれば、ひとたび役についてヤル気になれば必ずや沈着に最良の手立てをうつであろうという。このような人物であれば五億円も収賄したかどうかが問題になることがないのは確かである。