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武田武将 小宮山丹後守昌友 北杜市高根町

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武田武将 小宮山丹後守昌友

(諸録名昌友ニ作ル未詳)一系ニ鎌足ノ後、大夫将監氏長者守平親王ニ供奉シテ信州ニ来リ、数代ニシテ小宮山ニ住シ子孫因テ氏トス(小宮山ハ佐久郡岩村田ノ東ニ在リ、「東鑑」(アズマカガミ)建久三年()ノ記ニ信濃ノ国ノ住人龍山次郎アリ是カ)後年小宮山近江守氏継ト云ウ者二子アリ、長ハ和泉守氏元、少ハ六郎氏久、氏久ハ佐久郡河西目代ト為リ、故アリテ出奔シ武田刑部信昌ニ仕エル云々、「軍鑑」丹後守永禄中(155869)諏方城代トナリ、又松井田ノ城ヲ衝ル、元亀三年(1572)遠州二俣ノ城攻ノ時、先登シテ城内ニ奮死ストナリ、勢州幸福太夫所蔵小宮山弥八虎泰ノ手簡アリ、信虎代ノ人ナリ未知詳。
【武田の落日 小宮山丹後守の忠義】『甲陽軍鑑』
 武田のご譜代小宮山丹後守は上野国松枝の城代であったが、信玄公の御代に、遠州二俣の城を攻めた際、鉄砲にあたって討死をとげた。その嫡子小宮山内膳は、父の丹後に劣らぬ武士であったが、長坂長閑、跡部大炊介、秋山摂津守、この三人と仲が悪かったため、勝頼公は内膳を憎まれて、おことばもかけられなかった。とくにその当時は、小山田という侍と内膳の間にもめごとがあり、彦三郎はお気に入りの者どもと仲がよかったため勝頼公によく、これに反して小宮山内膳はお受けが悪かった。
 この内騰が十日の朝、田野にやってきて「もの申そう」と案内を乞い、土屋惣蔵にむかって、勝頼公のお耳にはいるように、
「三代にわたって互いに信じ合っていたご主君は、人を見当てられたのか、見誤られたのか。ご用には立たぬものと思われて押しこめられていた自分が、お供申しあげれば、お眼鏡違いを立証する結果となる。さりとて、お見当てになられたとおり、ここをはずして逃れれば、武士の義理にそむく。ままよ、ご恩にあずかったことはなくとも、お供申しあげよう」といわれた。土産惣蔵、秋山紀伊守をはじめ人びとが、涙を流して内膳をほめたのも、もっともなことであった。

小宮山内膳友晴

(諸録名友晴ニ作ル、妙亀譫語集ニ頼貞トス未詳)丹後守ノ男ナリ、軍鑑ニ億番十二人衆後為将忠烈父ニ劣ラズ、勝頼ノ時嬖人小山田彦三卜隙アリ、中讒貶斥セラル、天正壬午三月、勝頼父子敗走シテ、鶴瀬駒飼ニ保ス、嬖人逃ゲ近臣叛クト聞キ、内膳幽所ヨリ起テ剣ヲ杖キ乱戦ノ中ニ到リテ、終ニ殉死セリ、田野ノ牌ニ「忠叟受道節居士」、府中大泉寺ノ牌ニ「賢室院」卜加フ、同時ノ文書ニ小宮山平助トイウ者是モ近習ノ士卜見エタリ。

釈拈橋(ねんきょう)

 名ハ倀□丹後守ノ次男ナリ、為僧中山広厳院七世ノ住持ナリ、勝頼討死ノ翌日拈橋田野ノ戦場ニ到リ、勝頼夫婦、信勝及殉死ノ士女ノ遺骸ヲ索メテ吊祭ヲナス、今所伝ノ法名ハ即是ナリ、神祖(家康)新ニ景徳院ヲ建立アリ、田野ノ山中一円ニ寄附ナサレ拈橋ヲ住セシメシト云ウ。

小宮山亦七郎昌親

(壬午起請文近習衆トアリ編年集成ニ昌吉ニ作ル)
丹後守ノ三男ナリ、軍鑑ニ田野ニテ内膳ガ妻子等ヲ囲へトテ無理ニ進メテ押返ストアリ、後幕府ニ奉仕、小田原御陣ニ長柄奉行ヲ役ス、本州ノ士、穂坂金石衛門、内藤源助、永井善左衛門ト同列ナリ、「岩淵夜話」「遺老物語」等ニ見エル。

小宮山土佐守忠房 

逸見筋村山西割(現北杜市高根町)の泉龍寺ニ在リ、「古碑過去帳」ニ丹後守法名意清斎、名以前は小林道休、土佐ハ白西斉トアリ、土佐ハ丹後ノ弟ニテ長篠ニ戦死ス、其男四郎左衛門忠道(実ハ丹後ノ四男)法名ハ惟定、始メ土佐ハ逍遥軒(信玄弟)ニ属シ、中郡小河原ニ住セリ、忠道浪人シテ村山ニ移居村人大柴氏ニ倚ル子孫相続キテ今ニ村正タリ、同時小河原ノ証誠寺モ彼ニ移リ、今ハ昌照寺ト云ウ、当寺ニ所伝小宮山ハ逸見ノ支流ナリ、信州小宮山ニ居シテ氏号トセリ、小宮山民部少輔信安四世備前守昌清ニ二子アリ丹後守、土佐守是ナリ、土佐ノ名昌照卜為スト云ウ、松平美濃守吉保ノ臣柳沢里恭、所記碑銘ニ世系ヲ載スト雖モ、今徴トシ難キ事アリテ尽ク不挙、其文ハ附録ニアリ。

小宮山八左衛門昌久

「信玄全集」ニ小畑勘兵衛ニ甲州軍法ノ故実ヲ伝ヘタリ、遺老ノ内ニ英名ヲ載セタリ、軍鑑ニ八左衛門ハ三枝善石衛門ノ寄子御持弓ノ者ナリ、三日尻ニテ鑓脇ヲ能ク射テ感状ヲ下サルトアリ、天正壬午ノ起請文ニハ三枝平石衝門衆トセリ、又蔵前衆ニ小宮山民部、同源之盛上玄者アリ、皆幕府ニ奉仕スル。

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