素堂と三輪一鉄〔みわ・いってつ〕
本姓三輪氏・岡瀬氏。通称藤五郎。西山宗因門に加わる。生年、歿年とも不詳。
『談林十百韻』『江戸八百韻』で素堂と連衆知足と親しい伊勢国桑名の三輪氏の縁者らしく知足とも親交があった。本業(不詳)の為か肥前国長崎その他いもよく旅をした。天和頃江戸に住み、松意・高野幽山と親しく元禄年間には京都にすむ。
晩年の池西言水の『初心もと柏』の文中に一銭・素堂のことが記されている。
卯の花も白し夜半の天秤 言水
『江戸八百韻』と云集撰み侍りける時、素堂と打ちつれ帰るさの夜いたく更けぬ。所は本所、一繊が許(ガリ)。家まばらにして、かきね卯花咲リ。
素堂の句 贈一繊
又や鰹命あらば我も鮪 素堂 (まながつを)