子宝天皇（５０人）と長短命記録（１４８才）
『歴史と旅』「特集日本史の謎５０選」昭和５３年６月号
『日本書紀』によれば、第十三代景行天皇は百歳をはるかに上まわる生涯に、男子五十五人、女子二十六人、合計八十一人の子をもうけたことになっている。もう少し時代を下ったあたりの記録から、子宝の多かった天皇のベストスリーをあげてみをと、
第五十二代嵯峨天皇（八四二没）五十人（男二十三人、女二十七人）
第五十八代光孝天皇（八八七没）四十四人（男十八人、女二十六人）
第九十代亀山天皇（一三〇五没）三十五人（男二十三人、女十二人）
また歴代天皇中、最長寿は『記紀』の記述を信頼するならば景行天皇の百四十八歳ということになるが、確実なところでは第百八代の後水尾天皇の八十五歳が最長で、ことし八十三歳の今上天皇がこの記銀にせまっている。最短命は、寿永四年（1185）三月二十四日、壇ノ浦で入水し平氏の敗滅と運命をともにした第八十一代安徳天皇のわずか八歳ということになる。（本朝皇胤紹運録）