小野通仙(おのつうせん)北杜市明野町
『山梨百科事典』山梨日日新聞社 一部加筆
生まれ?-1888(明治21).11.9歿。
甲斐国巨摩郡浅尾新田村(北杜市明野町)出身。
漢方医。名を秀秋といい、通仙と号す。小野野泉(医者)の父である。甲府勤番医家宇佐美通義の門人で、医業ながら旧法を捨て蘭方を修め、山梨県内に於ける漢蘭折衷の名医であり、通仙弟の三枝雲岱(画家)の関係もある広瀬元恭と医業を通して交友があった。
のちに浅尾新田から甲府市太田町に移り、県病院開設直後医師団の1人として尽力した。また詩文と絵をよくし、九岳、倦または月峡と号した。甲府市太田町の自宅で、86歳で没した。<斎木高明氏著>