**談林調や派生した素堂の漢詩文調の句を紹介すると
・素堂号 信章 ➡ 来雪 ➡ 素堂
〇延宝四年 梅の風俳諧国に盛なり 信章 「江戸両吟」
〇延宝五年 鉾ありけり大日本の筆はじめ 々 「六百番発旬合」
茶の花や利休が目にはよしの山 々 「々」
〇延宝六年 目には青葉山郭公初鰹 々 「江戸新道」
遠目鑑我をおらせけり八重桜 々 「江戸広小路」
〇延宝七年 鮭の時宿は豆腐の雨夜哉 来雪 「知足伝来書留」
塔高し梢の秋の嵐より 々 「々」
○延宝八年 宿の春何もなきこそなにもあれ素堂 「江戸弁慶」
髭の雪連歌と討死なされしか 々 「誹枕」
武蔵野や月宮殿の大広問 々 「々」
蓬の実有功経て吉き亀もあり 々 「俳諧向之岡」
〇延宝九年 王子啼て三十日の月の明ぬらん 々 「東日記」
宮殿炉女御更衣も猫の声 々 「々」
秋訪はばよ詞はなくて江戸の隠 々 「々」
〇天和二年 舟あり川の隈ニタ涼ム少年歌うたふ 々 「武蔵曲」
行ずして見五湖煎蠣の音を聞 々 「々」
〇天和三年 山彦と埠ク子規夢ヲ切ル斧 々 「虚栗」
浮葉巻葉此蓮風情過ぎたらむ 々 「々」
○貞享二年 みのむしやおもひし程の庇より 々 「々」
余花ありとも楠死して太平記 々 「一棲賦」
亀とならじ先木の下の鐸ならん 々 「俳諧白根」
○貞享三年 市に入てしばし心を師走哉 々 「其角歳旦帖」
長明が車に梅を上荷かな 々 「誰袖」
雨の蛙声高になるむ哀哉 々 「芭蕉庵蛙合」