〔素堂余波〕
杉風(さんぷう)画、素堂賛
『日本随筆大森』 『一話一言』大田南畝著。巻の三十二
杉風の子孫 深川四軒寺町鯉屋所蔵書画
深川四軒寺町に鯉屋といふ煙草屋あり。杉風の子孫なり。
芭蕉翁其外俳諧師の書等多く所蔵也。
主軸 紙地 杉風画素堂賛
寒くとも三日月見よと落葉かな 素堂
横幅
別紙に申し渡し候其以後堅圍之番所に承及候、江戸表変地先々驚候事共に御座候、此度萬句廻状所々へ出申候所、別布而貴翁御事御取持奉頼候、此筋丈草出未浪地上■在打つヾき御果候而、今は殊更心細き折節何事も先輩失候てちからなき心地仕候、此度萬句巻頭に深川連衆にて出し申度願望に御座候、尤も先師(芭蕉)舊住之地と申貴翁先達之よしみ旁々難黙奉願度存候、此旨猶萬千公へもなげき遺候。
此序の事は此方に御入候間素堂へ頼候へば、書て可給候旨に御座候、返萬部ひとつ御発句にて御上候 以上
三月十八日 支考
杉風様
■-不明