三枝雲岱翁傳 八十三歳 書画会(須玉)
斎藤操氏著『地歴の甲斐』第2号第6巻 一部加筆
明治二十六葵巳年(1893)八十三歳
四月若神子書画会に出席、揮毫(きごう 筆をふるう)
此の年四月一日、若神子書画会が開かれ翁は、同会の世話人と思われる仲円氏・久保田氏の慫慂(しゅうよう 勧める事)によって、同曾に出席揮毫すると共に、展観に供すべき義一副を、その前日に完成した。若神子に於いては、升屋に一泊、二日及三日も、出席彩筆を揮った。二日目には東京から大家も来たらしく、香雨に逢ったなどと日記に見えている。