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高野山に眠る甲斐の武将

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高野山に眠る甲斐の武将

武田家高野山成慶院過去帳・日圷帳 (表紙)「武田家過去帳」
   参考資料「山梨県史」「甲府市史」詳細は両書で。

 高野山と武田家の関係はともすれば、画像に目を奪われがちであるが、こうした資料を見れば、その信仰や深い心がにじみ出ているのに気がつく。この中には歴史的にも大切な箇所がある。信玄恵林寺葬儀の前に家臣が高野山に訪れている。法名や戒名は寺や奉じた人々によりよってさまざまであり、どれが正しいかはわからない。 山梨県にある墓や供養塔なども、高野山の過去帳のように、誰が建立したかが歴史的には重要であり、うっかりすると後世の時代の新しいものが、歴史に再入されることもある。

清光大禅定門 寿位

 甲州逸見冠者黒源太殿 
建久五甲寅年卯月十五日
甲州逸見黒源太(清光)殿御自身奉為逆修御建立之候

妙雲禅定門 霊位 
 甲州住武田修理亮信俊為母菩提立之
建久七年六月二日

天正義貞禅定門 霊位
甲州住武田孫五郎為父菩提立之
承久二年四月廿六日

信義大禅定門 寿位
甲州武田太郎信義殿
文亀三癸亥年七月十日
御自身奉為逆修修繕拈御建立之候

信光大禅定門 寿位
甲州石和五郎信光殿

時綱大禅定門 寿位
甲州武田六郎時綱殿

信宗大禅定門 寿位
甲州武田孫六郎信宗殿
号賢人

清浄心院殿雪渓公大禅定門 神儀
甲州武田彦六郎信武殿七月晦日御他界
御命日七月晦日

継統院殿雪窓光公大禅定門 神儀

甲州武田刑部太輔信成殿
御命日六月十三日

護国院殿花峯春公大禅定門 神儀
甲州武田陸奥守信春殿
御命日十月廿三日

長松院殿明蕎光公大禅定門 神儀
甲州武田安芸守満信(信満)殿
御命日二月六日

成就院殿功岳大禅定門 寿位
甲州武田刑部太輔信重殿御自身奉為逆修御登山之砌建立之
嘉吉元辛酉九月三日

普光院御所様 御塔婆一基(マ々)
右同武田刑部太輔信重殿御建立也

甲州武田刑部太郎信重御自身奉為逆修御登山之時建立、此時御法体亦御供養
御法躰供奉 大井殿・栗原殿両人也嘉吉元辛酉九月三日「山史」

能成寺殿勇山健公大禅定門 神儀
甲州武田刑部太輔信守公
五月十一日御他界

永昌院殿傑山勝公 神儀
甲州武田刑部太輔信昌公
御使者山下帯刀殿登山建立之三ケ年御住山也御骨奉納也

甲州武田五郎従四位下左京前陸奥守之信綱(縄)
長興院殿孚山邦公 神儀
永正四年丁卯二月十四日御他界

甲州武田五郎信綱(縄)奉為御菩提御建立之、
施主武田太郎信虎様
御命日二月十四日

建忠寺殿中翁道義 神儀
甲州武田弥九郎信懸公為菩提也
但武田伊豆守信友公祖父也
永正十年癸酉五月廿七日卒

芳巌伊春大禅定門 神祇
甲州武田犬千代丸殿奉為菩提
武田信虎御立候御使者跡部宮内丞氏意
享禄二年己丑三月廿四日

天叟道清大禅定門 神儀
甲州武田次郎源朝臣信為(大井)公為菩提
御使者秋山清四郎為経
 天文十八年己酉七月廿五日

定恵院殿南室妙康大禅定尼 神儀
駿州今川義元公室為丼也則晴信公姉也
御使者跡部菅太郎殿
天文十九年庚戊六月二日卒 同七月二日立
(天文十九年)閏五月廿六日御他界

隆福院殿月汀宗真大禅定尼 神儀
駿河今川義元御料奉為御菩提御立候
御使者跡部菅太郎殿
 天文十九年閏七二日

松山全祝禅定門 霊位
甲州西郡武田上野守為菩提孝子立之
天文廿年七月十四日卒

大用普徹  逆修
(大用普徹大禅定門「甲史」)
信州諏訪紀伊守頼継公御自身御建立之候
天文廿一年壬子五月廿六日
 八月十六日御他界重而改(「甲史」)

光岩宗玉禅定尼神儀
甲州武田晴信公御娘御亀為菩提也
御使者塩沢藤十郎殿
天文廿一年壬子五月廿六日
御逝去御剃髪奉納此山
天文廿一年七月十八日

太虚道徹禅定門 
神儀(「甲史」)
甲州府中逸見殿
御西之上様御参詣之砌
建立天文廿二年癸丑五月廿六日

聖山理繁禅定尼霊位
甲州府中逸見殿
御西之上様御参詣之砌
建立天文廿二年癸丑五月廿六日

陽室栄春善女逆修
信州諏訪紀州太守御簾中
弘治二年丙辰卯月廿一日

葵菴理誠禅定尼逆修
甲州武田殿御前様建立之
永禄元年戊午七月十三日

春林芳薫禅定尼逆修
甲州下山武田御南殿
永禄元年戊午七月十三日

香積寺殿玉映宗金禅定門神儀
(宗ー示「山史」)
甲州下山武田彦九郎殿為菩提也
十二歳ニテ卒
永禄二己未年三月十九日

円蔵院殿前豆州太守剣江義鉄居士
甲州下山武田伊豆守信友蟠龍斎五十五歳ニテ卒
永禄五年壬戊五月十五日ニ御立候

諏訪四郎殿御太方様 逆修
(寿位「山史」)
信州高遠四郎勝頼公御祖母為自身逆修也
永禄八乙丑年三月廿一日命日
永禄九天丙寅十二月五日

慈眼院殿玄室芳頓禅定門 神儀
甲州下山武田八郎殿為菩提也
永禄十年丁卯七月廿一日
十一月六日卒

乾福寺殿梅巌妙香禅定尼 霊儀
信州高遠諏訪勝頼公御母堂為御菩提御立
永禄十二己巳七月十三日
元亀二辛未年九月十六日

龍勝寺殿花讐春栄大禅定尼 神儀
信州高遠諏訪勝頼公御簾中為菩提御建立之
御使者稲村清左衛門 富沢兵三
元亀二年辛未十一月廿六日

☆武田信玄公 天正元年癸酉卯月十二日御他界
恵林寺殿機山玄公大居士神儀
甲州武田信濃守晴信公
為御菩提御建立之孝子勝頼公御建立
天正二年甲戌三月六日

武田信虎公 天正二年三月五日御他界
大泉寺殿泰雲存公蕎主 神儀
従五位下左京太夫前陸奥守信虎公為御井也
天正三年三月五日御供養

理性禅定尼 逆修
甲州下山武田殿御蔵西雲後室為自身逆修
天正四年丙子十月十八日

霊泉寺殿古道賢集居士 神儀
甲州武田陸奥守信君公為菩提也
天正十壬午八月廿一日

天正十年壬午九月廿五日
佐菴賛公禅定門 霊位
信州諏訪一徹斎従御簾中御建立之
天正十三年乙酉七月三日

慈性桂安禅定門 逆修
信州諏訪伊豆守殿為自身逆修立之
天正十三乙酉七月三日

松源院殿勝岳守公大禅定門 神儀
甲州武田勝千世殿為菩提
武田信君殿内室建立
天正十六年戊子六月七日
同於奥院有常燈明 御施主同人
天正十六年六月七目

天正十年壬午三月十一日
法泉寺殿泰山安公大禅定門 神儀
甲州太守武田勝頼公依遺命建立之
御使者 野村兵部助殿

天正十七己丑年三月廿七日
見性院殿 逆修
甲州武田信玄公御息女也
武田信君公御簾中為自身
慶長八年癸卯三月廿一日
同於奥院有夜灯明逆修
御施主同人
同年同月

慶長八年癸卯九月十一日
浄鑑院殿英誉錯士大禅定門 神儀
常州住源朝臣武田満千世殿為菩提也
右将軍家康公御息君也
慶長九年甲辰三月十一日
同於奥院有夜灯明
右同断

「武田日坏帳 高野山成慶院」
壱番
日牌 甲州武田刑部太輔殿信重
功岳大禅定門 寿位
嘉吉元年辛酉九月三日

奉為普光院御所様塔婆御造立候
此時御法躯御供之衆
大井殿 同栗原殿 

武田刑部大輔殿信昌永昌院殿
 傑山勝公 御骨
御使者山下帯刀
住山三箇年

長興院殿孚山邦公 神儀
甲州武田五郎従四位下左京前陸奥守信綱公為御菩提也
永正四年丁卯二月十四日御他界
甲州武田信濃守晴信公
五十三歳ニテ御他界
天正元年癸酉四月十二日閉眼

☆武田信玄公
恵林寺殿機山玄公大居士 神儀
天正三年乙亥三月六日建立
御使者 山県三郎兵衛殿
<筆註>恵林寺の葬儀に先立っての建立

辰十二月十七目
喜翁宗運禅定門
香坂弾正忠ノ御親父ノ為二老母様御立候
天正六年戊寅六月廿一日

天正六戊寅六月十四日己ノ刻去
保雲椿公禅定門
同苗弾正左衛門為虎綱御井春()惣二郎ヨリ
御使者山崎軍七殿
天正六年七月廿五日
<註>春日惣二郎―甲陽軍艦筆者

大心宗徹禅定門
山県源左衛門殿ノ為二同カミ様御立候
天正五丁丑年八月廿三日
同年同月去

休山賢好禅定門
同三郎兵衛尉昌景殿ノ為二大方様御立候
同年丑年八月廿三日
右ノ書ハ郡山御家臣柳沢権太夫へ写遣由
甲州過去帳ノニ記有ル


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