『信濃史料一四巻』真田安房守昌幸。
(読み下し)
「上意示し預るに就いて啓せしめ候、よって新御館に御居を移され候の条、細分国中の人夫をもって、御一普請成し置かるべく候、これにより近習の方に候跡部十郎左衛門方、その表人夫御改めのため指し遣わされ候、衡条目の趣、御心得ありて、来月十五日に御領中の人々も着府候様に仰せ付けらるべく候、いずれも家十問より人足一人召し寄せられ候、軍役衆には人足の粮米を申し付け
られ候、水役の人足、差し立てらるべく候の由、上意に候、御普請の日数は三十日に候、委曲は跡十申さるべく候。恐々謹言
(天正九年)正月廿二日 真田昌幸(安房守)(花押)