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Channel: 北杜市ふるさと歴史文学資料館 山口素堂資料室
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信玄公旗掛松碑(長坂町日野春駅)清水倫茂

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信玄公旗掛松碑(長坂町日野春駅)
『郷土高根』2003 山田博幸氏著 一部加筆
 
平成14710日大きな雨台風が来ているので要注意と云うニュースに参加者は一抹の不安を抱きながらもバスに乗った。大粒の雨が車の窓ガラスにたたきつけるように降っていた。車が日野春駅に着いた時も雨は降り続いていたが皆下車し碑の見学をした。私は下車する勇気がなく車の窓越しに雨に濡れて建っている碑を眺めただけだった。でも心の中で倫茂とか公害訴訟碑の建立等断片的に思い浮かべてはいた。後日碑の見学記を書くようにと言われ改めて見に行った。高さ4mの仙台石に「信玄公旗掛松碑」と刻まれた立派な碑である。
清水倫茂氏が国を相手に22年の歳月と莫大な私財を投じて1本の老松の歴史を後世に伝えようとの思いで建てた碑である。最初松の木のあった所に建立費148円(昭和8年)で建てたが後日中央線複線工事の為現在の所に移された。
駅構内と云う公共の場に個人所有の碑があるので管理のむずかしさがあるようだ。又駅員や客待ちのタクシーの運転手に碑の事を聞いても何も知らないという。何か寂しい気もしたが考えれば明治36年から100年の歴史の流れと共に人々の碑への関心が変わるのも当然かと思いなおしその足で長坂資料館へ向かった。そこで関係の展示品や小学生の作ったパネル「旗かけの松の本」等を拝見し又大雨の中でも碑の見学をした人達のことを思いおこし心暖まる思いがした。
 
明治三拾六年敷設中央線之鉄條樹幹僅間余常吹付煤煙及水蒸気尚同以振動為之使樹齢短縮法之所認也這般碑建樹跡侍後世
 
大正十一年五月三十日
従六位弁護士藤巻嘉一郎撰 古屋邦美香
所有者甲村清水倫茂建之 石工当村古屋政義

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